『お誕生日プレゼント…頂戴?』
そう 小さく呟くと
の唇が 僕の唇を塞いだ
* * * *
さっきのは一体何だったんだろう…
夢でも見てた…としたら…
『いや、まだ感触が残ってる…』
ベッドに寝転り 薄暗い部屋の中
天井を薮睨みしながら人差し指で自分の唇をなぞった
RRRRRRRRR...
RRRRRRRRR...
その人差し指に視線を移した瞬間
携帯が音を上げた
『…?』
液晶に映し出された名前を見て
一瞬 心臓の鼓動が早まった気がした
― ―
見慣れた名前なはずなのに
このときだけは何故か一瞬
知らない誰かからかかってきたかのような錯覚に陥ってしまった
―周助…?ごめんね、寝てた?―
―いや、起きてたよ―
―電気消えてるから寝てると思ったんだけど―
―ん…?―
身体を起こして
窓から顔を出して下を見ると
そこには ついさっき自宅まで送り届けたはずの
の姿があった
―どうしたんだい?こんな夜中に―
―ちょっと逢いたくなっちゃったの―
―今降りるよ、待ってて―
屈託の無い優しい笑顔で僕を見上げる姿は
月明かりに照らされて
他の何よりも綺麗に見えた…
* * * *
『ごめんね突然』
『いや、構わないけど…ついさっきまで一緒に居たのに』
『うーん…そうなんだけど…』
ベッドに腰掛けて 足をぶらぶらと揺らしながら
一点を見つめて何処か仏頂面の
『何か、お誕生日終わるの早かったなぁ…』
『そうだね、部活が無かったら何処かに連れて行ってあげたかったんだけど…』
『うん…』
『ごめん、怒ってる?』
『うぅん、怒ってるんじゃないの』
部活で遅くなって
一緒に誕生日祝いできる時間が殆ど無かった…
だから
少し機嫌が悪いのかと思ったけれど
どうやら表情からしてみても
は怒っているわけではなさそうだった
『怒ってるんじゃなくて、嬉しかったんだよ、私』
『ん?』
『だって周助、別に恋人ってわけじゃないのにさ、ずっと一緒に居てくれたから…部活もあったのに』
『…』
『今だって、私が勝手に逢いたくなっちゃって押しかけたのに、嫌な顔ひとつしないじゃない?』
そんなの言葉に
胸がしめつけられる…
確かにとは恋人同士ってわけじゃない
少し前に 県外から転校してきて
一瞬で意気投合
それ以来 いつの間にか親友になっていた
『来年こそは、彼氏と過ごせるように努力しなきゃね…』
『…僕じゃ、満足できなかったかい?』
『わ!ち、違うよ!そういう意味じゃなくて…っ、周助…?』
さっきのは何だったんだろう…
僕の唇にはまだ…
感触が残っているのに…
『周助…?』
『少し黙って』
『周…っん…っ』
さっき
一瞬触れたの唇…
今度は
僕から舌を絡ませて 深く 深く唇を重ねた
『周、助…っ』
僕から逃れようと
両手で押し離そうとするから…
『だから、少し黙ってて』
もう一度唇を塞いで
きつくを抱きしめた
『お、かしいよ周助…どうしちゃったの?』
『おかしいのはのほうじゃない…?』
『え…?』
『さっきのは、唯の気まぐれだったのかい…?』
『さっきの…?』
『キス』
『あ…』
そう 小さく呟くと
それっきりは黙ってしまった
が一体何を考えているのか解らない…
僕は苛立ちを隠すように
もう一度 に深く口付けた
* * * *
『ん…っ、』
2人の舌が絡まると
の甘い声が途切れ途切れに零れて
僕の耳には それがとても心地よく響いていた
『ちょっ…いや、っ…やっ…』
首筋に舌を這わせて
右手を胸の膨らみへと持っていくと
少し高めの
普段なら聞くことの出来ないの声が
荒い呼吸と相成って 官能的に静かな部屋へと響いた
『…っ、周助、んっ、どう…したの…?』
潤んだ瞳で
上目遣いで僕を見上げると
少し怯えたようにが聞いたけど
僕は何も答えないまま…
その代わりに唇を重ねて
の着ているシャツのボタンを外した
『あっ…ん…、ん…っ…やぁ…っ』
邪魔なものは全て…
ベッド脇に全て落として…
の胸に顔を埋めるようにして
突起を舌で転がし 甘噛みしながら音をたてて吸い上げる
『あっ、…ん、周助…っ』
少し掠れた声で僕を呼ぶと
は 両手で僕の頬を包んで
自分から唇を重ねた
『周助…?』
『ん…?』
『も、っと…もっと、して…?』
そして そう 小さく呟くと
官能的に…
でもどこか恥ずかしそうには微笑した
* * * *
『周助…っ、しゅ、ん…あぁっ…』
僕の下で 僕の名前を呼びながら
快楽に身を任せて 喘ぐの綺麗な姿…
…ずっと欲しかった …
『…んっ…あ、あぁ…っ!』
溢れるほどに濡れたの秘部は
容易に僕の中指を飲み込んだ
胸の膨らみに舌を這わせて
中指を動かせば
面白いように の身体がビクンと跳ねる
…もう戻れない…
だけど…
『…今ならまだ止められるよ…』
『周助…』
精一杯の僕の強がりだね…
上半身を起こして
を見下ろした
『…?』
少し虚ろな瞳で僕を見つめる…
その綺麗な瞳から 一粒の涙が零れ落ちた
『私の、こと…好きなら、このまま続けて…?そうじゃないなら…これ以上はもう…やめて…』
最後のほうは
聞き取れないくらい小さく掠れた声だった
そして また一筋の涙がの瞳から流れ落ちた
僕は精一杯優しく にひとつ
キスを落とした
『…好きなんだ、僕はキミのことをずっと…っ』
その先を言う前に
ゆっくりと上半身を起こしたが
僕をそっと抱きしめた
『…っ』
の柔らかい唇が 首筋に当たる
チリッと鈍い痛みを感じて…
少しおかしな気分になる…
その直後 の唇が僕の唇を塞いだ
2人の舌が絡まると 卑猥な水音が静かな部屋へと響いて
耳に心地よくこだまする…
そのままを押し倒し
愛液を絡めながらゆっくりと 僕は自身をの中へと沈めた
『…っん…、ん…っ…!』
苦しそうに唇から零れる声に煽られて
身体の芯から熱くなる…
『痛かったら言うんだよ』
『っ、はぁ…っ、あ、あ…っ周助…っ!』
僕の動きに合わせて揺れるの身体
他の誰にも見せたくない
こんなに綺麗な 知っていいのは僕だけだ…
湧き上がる独占欲
壊してしまいそうになるくらい
の中に自分を打ちつける
それに応えるかのように 温かく絡み付いてくる
最後に聞いたのは
一際高く
まるで泣いているかのようなの声…
* * * *
『ん…』
『おはよう』
『…?』
『寝ぼけているみたいだね』
『え…?何か…外が明るい…?』
『よく寝てたよ、しっかりいびきかいてね』
『嘘っ!?』
『嘘だよ』
『もう…っ』
少し拗ねたような顔をして
は僕へと寄り添った
『あれ…?え!?私裸…っ!!』
『覚えてない?』
『覚え…おぼ、覚えてる…!』
真っ赤になって困惑する
『ねぇ、これなんだけど…』
『な、何…?』
『開けてみて』
『うん…』
布団の中で縮こまっているに
僕は小さな箱を手渡した
『これ…指輪…?どうして…』
『英二から聞いたんだ。がこれ可愛いから買ってってうるさいんだって』
『あ…、たまたま菊丸くんと一緒に帰った時に、ショーウインドウにディスプレイしてあったの…
でも、どうして周助…』
『誕生日おめでとう、』
『え…?』
驚き目を見開く
『な、何言ってるの?』
『僕が気付かないとでも思ってた?本当は今日が誕生日だってこと』
『嘘…、知ってたの…?』
『好きな子の誕生日くらい覚えておかないとね…だけど、どうして嘘なんかついていたんだい?
突然昨日【今日が誕生日なの】だなんて…』
『…』
の誕生日は 本当は昨日じゃなくて今日だった
それなのに
どうして昨日だなんて嘘をついていたのか…
流石に理解出来なかった
『だって…』
『だって…何だい?』
『周助が他の子と一緒にいるとこ…見たくなかったんだもん…』
『他の子…?』
『昨日のお昼休みに周助、1年の女の子から呼び出されてたでしょ?』
『昼休み…あぁ、そういえばそうだね』
『悪気があったわけじゃないんだけど…聞いちゃったの、その子が
【今日私誕生日だから、せめて今日だけでも一緒に過ごしてもらえませんか?】って
周助に言ってるとこ…』
!!!
そうか…
『ごめんね…嘘ついて…』
『謝らなくていいよ…、僕のこと…』
『うん、好きだったの、ずっと…転校してきてからずっと…でもね、言えなくて…』
『親友のポジション、キープするのに必死だった…ってとこかな』
『え…?』
『失敗したな、もっと早くに言っておくべきだったよ』
『何を?』
『…僕がを好きだったってこと』
も 僕と同じ気持ちだったってことだよね…
『ごめんね、昨日…突然キスして…日付変わってたから今日か…』
『もういいから、の気持ち解ったしね』
『あの時、告白しようと思ってたんだけど、結局言えなくて。
リベンジしようと思って逢いにきたら、こんなことになっちゃった…』
『本当に、は可愛いね』
『笑い事じゃないよ、もう…びっくりしたんだから』
『ごめんね、僕ももう我慢の限界だった…無理にでも手に入れたかったんだろうね…』
『うぅん、予想外の展開だったけど…嬉しかった、ありがとうね、周助…』
こんなことでもなかったら
一生親友から抜け出せなかったかもしれない…
僕にとっては嬉しい誤算だったかな
『誕生日おめでとう、。今日は休みだし、ずっと一緒に居るよ、が嫌だって言ってもね』
『ふふ、ありがとう周助…大好き…』
『僕も、大好きだよ』
カーテンの隙間から入り込む 朝の日差しを浴びながら
僕との想いが重なって
もう1度
二人の身体も重なろうとしていた
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「由芽ノユメ」の相原由芽様より相互記念&誕生日記念に頂きました♪
久しぶりの不二単独夢との事で、本当に感謝☆感激☆感極まりないです(笑)
お姉様の書かれる不二様ホントに大好きで、大好きで、好きで、好きで・・・つづく
R15との事ですが、失神寸前でしたわ(*/∇\*)♪
一応裏表示して展示させて頂きますね(笑)
こちらこそ今後とも仲良くしてくださいませ〜♪(*^▽^*)ノ
本当に有難う御座いました。
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